からなし・そさえて展 2015 田中屋画廊 5.17-19 松村哲男展 5.14-16 絵画５名、彫刻１名、陶磁１名、写真３名、詩７名 詩は坂本不二子、清水石農、松村哲男、菊地利奈、安利麻愼、眞鍋晶子、成田滋 各氏  安利麻愼「無象」  福井一「裸 1」  清水石農「まゆ」  松村哲男「空間の構造」 福井一氏以外の方は遠方に住まれておるようである。詩と美術の両方を手掛ける方が多いようである。 昭和59年刊の句集『群青』（松村哲男）が置かれていた。津輕一間舎発行で、奈良印刷だった。二百何ページあったろうか。福井氏が『風』のかつての同人ご三名の方の近況を尋ねられたが、小生ご返答できず恐縮のいたり。 詩は一行詩、三行のサンク抄、四音幻語から、Ⅲ部、Ⅴ部までの力作、大作までバラエティに富む。日常的な帰宅列車のなかの新鮮な感覚から動乱の世界情勢を含む地球規模の鳥瞰、そして、死を内包した悟りの無の境地に収斂。 散骨 坂本不二子 ぶらんこゆれ ぶらんこゆれ 紅きばらの花びら はらはらと 鐘の音 こだます みる者 成田 滋 老木 枯れてはたおれたおされる でてくる でてくる 虫がでる お前のにおいがでる前に 解きはなたれよ 空へとべ 自然のままに 自然のむこう この世のわたしとは 限られた肉体 区切られた ことば 黒い目 青い目 白い目が わたしをみつめる 音を聴き 色をみ かたちをまさぐる それらはすでになく あるのは時と空間 みえかくれしてみえない （以上前半） |